コントロール不良高血圧(不良性高血圧)

薬も減塩も無効の不良性高血圧が全患者の7割にも急増し、放置すれば脳卒中の危険は4倍に。 不良性高血圧を治すには、隠れ腎臓虚弱を正す『腎トレ』が一番で血圧は大幅降下。


■糖尿病や心筋梗塞、腎臓病も併発しやすい

毎日、決まった時間に降圧薬を服用し、食事でも塩分の摂取量を減らしているのに、なぜか目標値まで血圧が下がらない という悩みを持つ人は多いのではないでしょうか。 このように、減塩をはじめとする生活習慣の改善を行い、そのうえで2、3種類の降圧薬を服用しても目標値まで下がらない 高血圧を「コントロール不良高血圧」といいます。 コントロール不良高血圧は患者さんの多数を占めています。3400人(平均年齢66.2歳)を対象にした調査によれば、 降圧薬の治療を受けている患者さんに家庭血圧(起床後1時間以内に1回測定)と診察時血圧を測定してもらったところ、 家庭血圧の目標値(最大血圧が135ミリ未満、最小血圧が85ミリ未満)まで下がらなかった人は66%、 診察時血圧の目標値(最大血圧が140ミリ未満、最小血圧が90ミリ未満)まで下がらなかった人は58%に上りました。

高血圧が「沈黙の殺し屋」といわれているのは、目立った自覚症状がないまま全身の血管に動脈硬化を進行させて、 脳卒中や心筋梗塞といった命にかかわる病気を引き起こすためです。 特にコントロール不良高血圧の場合は、降圧薬で血圧がコントロールされている人に比べて、男性で4倍、 女性で3.67倍も脳卒中の発症率が高いと報告されています。 その他にコントロール不良高血圧は、糖尿病・心筋梗塞・腎臓病なども併発しやすいので、 途中で降圧治療を放棄せず、その原因を医師とともに調べることが大切です。


■睡眠中や起床時の血圧が高いのも特徴

コントロール不良高血圧の主な原因としては、次のようなことが考えられます。

  • 肥満や飲酒・喫煙などの生活習慣
  • ストレス過多
  • 降圧薬の効き目を打ち消す薬剤やサプリメントの使用
  • 効き目が似た降圧薬の複数使用
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 体液量の過多(腎臓病の進行などが原因)
  • 二次性高血圧(腎臓病・糖尿病・ホルモン異常など、原因が特定できるタイプの高血圧)

なお、コントロール不良高血圧の人は、本来、血圧が下がるはずの睡眠中や起床時も血圧の高い傾向があるので (夜間・早朝高血圧という)、起床後すぐに血圧を測り、コントロール不良高血圧かどうかを調べる目安にしてください。 また、見逃されやすい原因として、「原発性アルドステロン症」もあります。 原発性アルドステロン症は、高血圧の原因の5〜10%を占めており、腎臓の上にある副腎に良性の腫瘍ができることで発症します。 すると、副腎からアルドステロンというホルモンが過剰に分泌され、体内に塩分が溜め込まれる一方でカリウムが排泄される ことから血圧が急上昇します。ただし、原発性アルドステロン症は、手術で腫瘍を摘出するか、 薬物治療を受けるかすれば血圧は正常化します。