医療機関で行われる高血圧の検査

医療機関で行われる高血圧の検査には、基本検査では「血圧測定」「尿検査」「血液検査」「眼底検査」など、 精密検査では「心電図検査」「胸部エックス線撮影」「超音波検査」などがあります。


■医療機関で行われる高血圧の検査

●基本検査

医療機関での血圧を測定して、病気の有無を調べる

医療機関では、問診と診察の後、血圧や、二次性高血圧の可能性、高血圧に伴う他の危険因子の有無などを調べます。

◆血圧測定

医療機関で測った血圧が「収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上」の場合に、高血圧と判定されます。 通常は、数回の受診の後に診断されます。 また、医療機関での血圧と家庭での血圧に大きな差がある場合には、「24時間血圧計」を用いて、 1日を通した血圧を測定することもあります。また、家庭での血圧測定が勧められます。

◆尿検査

「尿たんぱく」「微量アルブミン尿」「尿沈渣」などを調べて、主に腎機能をチェックします。 微量アルブミン尿では、尿中の微量なたんぱくを、尿沈渣では、尿中の赤血球や白血球の数を調べます。 たんぱくと赤血球の両方が出ていれば腎炎が疑われ、たんぱくだけが出ている場合は、高血圧による腎機能障害が疑われます。

◆血液検査

血液中のナトリウムやカリウムの濃度、クレアチニン、尿素窒素、赤血球などを調べます。 クレアチニンや尿素窒素からは腎機能がチェックでき、クレアチニンと赤血球を調べることで、 腎機能障害による貧血の有無などがわかります。高血圧は 「メタボリックシンドローム」の構成要素の1つですから、 血液中の糖や脂質など、ほかの構成要素もチェックします。血糖が高い場合は、ブドウ糖負荷試験や、 HbAlcのチェックも行われます。 また、高血圧は高尿酸素血症と合併することが多く、尿酸値が高いと腎臓が障害されているので、尿酸値も調べます。

◆眼底検査

眼底(目の奥)は、体の中で唯一、血管の状態を直接観察できる部位です。 眼底の網膜の血管をじかに見ることで、全身の動脈硬化の進み具合などを推測できます。


●精密検査

合併症による臓器障害の有無を調べることもある

高血圧の合併症を調べる検査が行われる場合があります。

◆心電図検査

心臓を動かす電気刺激をとらえてグラフ化する検査です。 心臓の筋肉(心筋)が厚くなる「心肥大」や、「心筋梗塞」などがわかります。 不整脈の1つで、脳梗塞の原因にもなる「心房細動」もチェックします。

◆胸部エックス線撮影

画像から心臓の形を調べます。心肥大などの心臓病や肺の病気がわかります。

◆超音波検査

診察で血管からの雑音が見つかった場合は、「血管超音波検査」で、頸動脈などの動脈硬化の状態を調べます。 心臓の状態を調べる「心エコー検査」も行われます。

このほか、CTやMRIの画像検査などで腎臓や血管の状態を調べる場合もあります。


【主な検査の基準値】
検査の種類 基準値
尿検査 尿たんぱく 陰性(−)
尿沈渣 異常なし
微量アルブミン尿 陰性(−)
血球検査 赤血球 男性:400万〜500万個/立方メートル
女性:350万〜450万個/立方メートル
白血球 成人4000〜9000個/立方メートル
ヘモグロビンAlc(HbAlc) 4.3〜5.8%
血液生化学検査 総コレステロール 130〜220mg/dl
中性脂肪 55〜150mg/dl
LDLコレステロール 55〜140mg/dl
HDLコレステロール 男性:40〜60mg/dl
女性:50〜70mg/dl
血清カリウム 3.7〜4.8mEg/g
血清ナトリウム 136〜145mEg/g
血清クレアチニン 0.7〜1.2mg/dl
尿素窒素 8〜17mg/dl
血糖(空腹時) 110mg/dl未満
血清尿酸 2.5〜7.5mg/dl