高血圧の診断

高血圧と判定されればすべての人が治療の対象となりますが、 リスクの高い人ほど速やかに血圧を下げる必要があります。 まずは、血圧を140/90mmHg未満に下げることが目標になりますが、 若い人では、130/85mmHg未満を、糖尿病や腎障害などがあれば130/80mmHg未満を目標にします。 また、血圧は常に変動しています。医療機関で測る値だけではなく、日常生活の中での血圧も調べる必要があります。 普段から血圧が高いようなら、早い段階から治療を開始することが大切です。
(*本文は下の方にあります)


■高血圧の診断

何回かに分けて血圧を測定し、値が安定した2回以上の平均値で、 収縮期血圧が140mmHg以上か拡張期血圧が90mmHg以上であれば、「高血圧」とします (二次性高血圧症を除外)。血圧が高いことがわかったら、 重症度を判定するために眼底検査、心臓の超音波検査、胸部X線検査、腎臓の検査などを行い、 高血圧以外に心血管病(心筋梗塞や脳卒中など)の危険因子や臓器障害がどれだけあるかによって、 心血管病の発症リスクを判定し、それに応じて治療を進めます。 高血圧と判定されればすべての人が治療の対象となりますが、リスクの高い人ほど速やかに血圧を下げる必要があります。 まずは、血圧を140/90mmHg未満に下げることが目標になりますが、 若い人では、130/85mmHg未満を、糖尿病や腎障害などがあれば130/80mmHg未満を目標にします。

【関連項目】
  『血圧の測り方』



●高血圧症の診断基準

日本高血圧学会が2009年1月に改訂した「高血圧治療ガイドライン2009」では、下表のように設定されています。 今回の改訂のポイントで、特徴的なのは、最大血圧130〜139ミリ、最小血圧85〜89ミリの状態を 「正常高値血圧」と定め、重篤な病気を招きやすい危険因子の有無や数によっては治療をすべきだと示したことです。 正常高値血圧は、正常範囲内でも少し高めの高血圧予備軍ともいうべき状態で、超軽症高血圧ともいえます。 この状態の人でも、メタボリック症候群などの危険因子を複数持っていれば、脳卒中や心筋梗塞を起こす危険度が 著しく高まることがわかったのです。

また、最大血圧が140ミリ以上、最小血圧が90ミリ以上の高血圧では、これまで数値によって、 軽症高血圧(最大血圧が140〜159ミリ、最小血圧が90〜99ミリ)、中等度高血圧(最大血圧が160〜179ミリ、 最小血圧が100〜109ミリ)、重症高血圧(最大血圧が180ミリ以上、最小血圧が110ミリ以上)の3種類に分類されていました。 しかし、軽症高血圧といえども危険因子の数によっては脳卒中や心筋梗塞の危険が非常に大きいため、 必ずしも軽症とは言えず、今回の改訂ではそれぞれT度高血圧、U度高血圧、V度高血圧と分類名が改められました。 さらに、今回の治療ガイドラインでは、血圧の数値に加え、危険因子の有無や数によって、 将来の脳卒中や心筋梗塞の危険度が低リスク・中等リスク・高リスクの3つに分類されています。


【血圧の正常と異常の目安(mmHg)】
  最高血圧 最低血圧 説 明
V度高血圧 180以上 110以上 どちらか一方でも
U度高血圧 169〜179 100〜109 どちらか一方でも
T度高血圧 140〜159 95〜85 どちらか一方でも
正常高値血圧 130〜139 85〜89 どちらか一方でも
正常血圧 100〜129 85以下  
低血圧 100未満    
 

このほか、CTやMRIの画像検査などで腎臓や血管の状態を調べる場合もあります。