高血圧症

高齢社会の到来と共に増加の一途をたどり問題視されているのが『高血圧症』です。 一般に、血圧は「加齢」とともに高くなります。老化などで血管が弾力を失い、沈着物によって血管壁が細くなると、 血流が悪化して血管にかかる圧力が高まり、血圧が上昇してきます。そこへ、「遺伝的要因」「肥満」、 さらに「塩分の摂りすぎ、運動不足、ストレス、喫煙、過度の飲酒」などの「生活習慣」が加わると、 高血圧症になるのです。
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■高血圧症

日本人の1/3は高血圧症

高血圧症には、原因不明で単に血圧が高い「本態性高血圧」と、 心臓・脳・腎臓・副腎などの異常に起因する「二次性高血圧」があります。 自覚症状はほとんどありませんが、高血圧症のなりはじめに、頭痛やめまい、肩こり、耳鳴りなどが生じることがあります。 高血圧症は病気ではありませんが、血圧を高いまま放置すると、やがて動脈硬化が進み、 脳、心臓、腎臓などに合併症が起こり、脳卒中や心筋梗塞、腎障害などの重大な病気をまねく危険が高くなります。

いまや国内の高血圧症の患者数は4000万人に達するといわれており、高血圧症予備軍は約1500万人いると推定されています。 つまり、日本人の総人口約1億2760万人のうち約5500万人(43.1%)は、日常生活で血圧の管理が必要ということになります。 しかし、患者数の多さとは裏腹に、高血圧症という病名はよく知っていても、高血圧症がどんな病気でなぜ恐いのかは、 一般にあまり知られていないようです。そこで、まず血圧とは何か、という点から見ていきましょう。


●血圧とは?

収縮時の血圧が最大、拡張時の血圧が最小

私たちの体内では、ポンプの役割を担う心臓が収縮するたびに、「動脈」と呼ばれる血管を通して新鮮な血液が 全身へと送り出されています。そうして血液を送り出した後、今度は心臓が拡張し、静脈を介して全身から 血液が心臓へと集まるのです。 血圧というのはこのようにして心臓から送り出された血液が、血管壁に与える圧力のことを指します。 そして、高血圧症とは、この圧力が正常範囲よりも高い状態のことをいうわけです。

血圧は、日々変動するだけに、こまめに測定することが肝心です。血圧検査では、「最大血圧」と「最小血圧」が調べられます。 最大血圧とは、心臓が収縮しきって大量の血液が全身へと送り出されたときの血圧のことで、 「収縮期血圧」とも呼ばれます。もう一方の最小血圧とは、心臓が血液を取り込むために最大限に拡張したときの 血圧のことで、「拡張期血圧」とも呼ばれます。 現在の診断基準では、正常血圧は、最大血圧が130ミリ未満、最小血圧が85ミリ未満とされており、 最大血圧・最小血圧のどちらか一方が高い場合も高血圧症とみなされます。

最大血圧・最小血圧と、血圧の値が2つあるので、どちらか一方が高くても、片方が正常値だと、 まだ大丈夫と安心しがちですが、決してそうではありません。どちらか一方が正常な値より高い場合でも、 合併症の危険が大きくなると考えられています。